「絵で見てわかるITインフラの仕組み」を読んだ
システムを刷新する案件があるため、それに向けてシステムの非機能要件の確保の方法、特にサーバやネットワークの可用性について学びたいと思った。これまでレガシーなシステムの維持をやってきたこともあり、どのようにして、各種サーバやネットワークの可用性を確保するか知識が不足している。
遅めの夏期休暇中なので、書店へ出向いてパラパラと本をめくり下記の本を買ってみた。
絵で見てわかるITインフラの仕組み (DB SELECTION)
- 作者: 山崎泰史,三縄慶子,畔勝洋平,佐藤貴彦,小田圭二
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/09/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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各章の内容について
一通り読み終えたので簡単に。
CHAPTER1
水平・垂直分割、Web-AP-DBの3階層型アーキテクチャなどについてであり、それぞれのメリット・デメリットが書かれている。
CHAPTER2
サーバ内部のCPU、メモリ、I/O、バスなどについて書かれている。私はPCを自作したりするので簡単には知っていた。CPUに近い側は速く、遠い側は遅いというのを知っておくのは良いと思う。
CHAPTER3
スレッド、プロセス、カーネルについて、そして、Webアクセスがあった際にどのような流れでデータが処理されるかが書かれている。性能などの問題が発生した際に、データがどのように流れ、処理されるかを理解していると、被疑部を見つける手助けになると思う。
CHAPTER4、CHAPTER5
インフラ(その他もだと思う)を支える技術について書かれている。そして、それがどういったものかということだけでなく、具体的にどこで使用されているか書かれており実践的なので良いと思った。基本情報などの勉強だと、言葉だけ覚えてどこで使用されているものなのか実践的な部分が身についていない気がする。
CHAPTER6
ネットワークについて書かれいている。私は他のネットワークの本を読んだことがあるので軽く流し読みした。要点は良くまとまっているので、おさらいのような感じで読んだ。
CHAPTER7
サーバ内部の冗長化、Web・AP・DBサーバの冗長化、ネットワークの冗長化などについて書かれている。基本的には何らかのエンタープライズ製品を例に、冗長化の仕組みが書かれている。
CHAPTER8
CHAPTER2で説明された、サーバ内部の各要素におけるボトルネックと対策について書かれている。流し読みした。
まとめ
全体として良くまとまっており、エンジニア2~3年目くらいで読んでみると非常に良さそうな感じだと思った。後輩がいるならば読んでほしい。性能などの問題が発生した際に内部の動作などから原因を考えるための基礎力になると思う。
私はCHAPTER7が一番気になっていたが、もう一歩踏み込んだ内容が欲しかった。”この構成が主流”というように書かれていたりするが、なぜ主流なのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか分からなかった。良い本ないだろうかと思うのだが、こういったものは製品から学ぶものなのかもしれないなと思った。
下記の本も気になってはいるがどうなのだろう。
インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門
- 作者: みやたひろし
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2013/12/27
- メディア: 大型本
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